シール漏れ: 残念なことに、シール漏れはギヤボックスの中で最も起こりやすい問題です。シール漏れが起こる主な要因は以下の通りです:

• シールが硬化し、亀裂が入る
• 発泡により内圧が増大する
• オイルの酸化により生成した酸がシールを攻撃する
• 摩耗粉や錆粉にさらされる

シール漏れの結果起こることは:

• 潤滑不足
• 安全衛生上の問題
• ダウンタイムによる多大なコストの発生
• 部品交換
• 頻繁なオイルの継ぎ足し

ドライスタート:

設備の停止中、オイルはギヤ表面から流れ落ちてしまい、ギヤは保護されていない状態になってしまいます。ギヤの摩耗の80~85%は、ギヤの起動時に起きていると言われています。また、ドライスタートは錆や腐食の原因となり、摩耗や溶着だけでなく設備停止によるコストの発生にも繋がります。

酸化と発泡:

酸化はワニスやスラッジ、酸を発生させ、腐食、ピッチング、シール破損を招きます。また、オイルの粘性が増大することで、設備の負荷が増大します。

発泡は、稼働温度の上昇、オイルレベルの誤認を招き、潤滑不足を引き起こすことがあります。また、圧力の増大を引き起こしてシールやガスケットの破損につながることがあります。

水の混入:全てのギヤボックス内には水蒸気が存在しており、温度の上昇と低下を繰り返すたびに結露水が発生します。オイルと水が混ざり合うことでオイルは乳化し、発泡することで更なる問題を引き起こします。また、水の存在下ではオイルの分解と酸化が早まり、潤滑不足、錆、腐食が発生しやすくなります。